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ブッシュが愛される理由
ネオコン先生は1948年生まれの初期ベビー・ブーマー。マンハッタンに生まれて私立学校に通った後に渡仏、大学で政治学を学ぶ。アメリカがベトナム戦争やヒッピー・ムーブメントに明け暮れた時期はフランスおよびスイスでマーケティングに従事。計25年間をヨーロッパで過ごした後、1990年代後半にマンハッタンに戻っている。

今回の選挙で<2つのアメリカ>が浮き彫りになる中で、アメリカのメディアは<都市部のアメリカ=民主党中心=反ブッシュ>の視点でコメントするものが多い。<田舎のアメリカ=共和党中心=ブッシュ支持>の声がなかなか届いてこない。そこで、ニューヨークでは珍しいブッシュ支持者のネオコン先生に、ブッシュ支持の背景を解説してもらった。以下は彼の発言録です。


■ヨーロッパの国々は、なぜアメリカがブッシュを選んだのか理解できないし理解しようともしない。もともとヨーロッパはアメリカを見下す傾向があるけれど、彼らはアメリカをもっと深く理解しようとするべきだよ。僕はブッシュが完璧な指導者だなんて思わない。それでも曲がりなりにもアメリカ人の過半数が彼を支持したわけだから、「アメリカ人はバカだ」と決め付けるのではなく、なぜ支持されるのかを考えないといけない。

■アメリカの建国はフランスのレボリューションと全く質が違う。フランス革命は旧王制を<破壊する>ための戦いだったのに対し、アメリカの独立戦争は自らの新しい世界、新しい理想(new world, new thinking)をイギリスから<守る>ための戦いだった。自由と民主主義という理想を守るために戦い続ける国だから、一般的にアメリカ人は強いリーダー、タフでオプティミスティックなパーソナイティーを好むんだ。特にベトナム戦争時に強いリーダーがいなくて混乱が続いたから、レーガン以降は特にその傾向が強くなった。

■ブッシュはアメリカ人が好む「恐れ知らずのカウボーイ」というイメージを纏っている。楽天的でエネルギッシュでリスク・テイカー。リスクを恐れないベンチャー企業のCEO的なメンタリティの持ち主だ。ディベートは下手だけど演説は上手い。短いキーワードでシンプルで力強いスピーチをする。だからニュースで数秒報じられるだけでもメッセージが伝わりやすい。ブッシュがイラクのフリーダムについて演説で語るとき、少なくともアメリカ人の半分以上は賛同しているはず。一方でケリーは「アメリカだけではイラク戦争を解決できない」と言い続けたけれど、それは「アメリカは弱い」と言っているに等しいと思われるから、強いリーダーとして認められにくいんだ。

■国防を軽視したクリントン時代にCIAもFBIも空洞化した。その結果が9.11だ。あれは始まりではなくて結果なんだ。アメリカ本土を攻撃されたことがないアメリカ人にとって、9.11は本当に衝撃だった。真珠湾攻撃よりも遥かにショックだった。そのショックがヨーロッパの人には理解できない。ヨーロッパの歴史は戦争の繰り返しなので、戦争に対する嫌悪感が非常に強い。だから仏独は近隣で起きたボスニアの紛争にすら介入したがらなかった。でもアメリカは違う。アメリカは若い国なのでヨーロッパほど戦争を恐れない。9.11の悪夢を払拭するためにテロ組織とテロ支援国家に対して戦うのは自然な選択なんだ。

■ブッシュが本当にどうしようもない独裁者なら、国民の過半数が支持するわけがない。1964年、ジョンソン(民主党)に惨敗したゴールドウォーター(共和党)は超保守で危険な人物だったけど、国民はそんな人物を大統領には選ばなかった。ブッシュをバカだという人は多いけれど、本当にバカだったらパイロットにはなれないよ。経済政策に関しても、彼はITバブルの崩壊(2000年)による景気後退をわずか1.5年で終わらせたんだよ。日本が10年以上かかったことを短期間で解決したんだ。ブッシュはパパブッシュが景気を悪化させて選挙に負けたことがトラウマになっているので、経済政策に関しては非常にデリケート。これから本格化する景気対策で、たぶん景気は急速に回復するはずだよ。

■ニューヨーク・タイムズ紙の調査で、今回最も重視した争点は「モラル」と答えた人が「戦争」「テロ」「失業」と答えた人よりも多いのはオカシイという人もいるみたいだけど、我々はもともとモラル・カントリーなんだよ。アメリカはもともとキリスト教徒が宗教の自由を求めてやってきた土地なんだ。<宗教>と<フリーダム>によって創られた国なんだよ。だからこそアメンドメント(アメリカ合衆国憲法修正条項)の一番最初で「宗教の自由」が約束されているんだ。聖書に書かれた人類創生が男と女で語られている以上、ゲイの結婚に反対する人が多いのも自然なことだと思うよ。アメリカは「宗教国家に変わった」のではなく、国民がベーシック・スタンダードを選んだということなんだ。そもそも選挙の調査で<モラル>がトップになったのは今回が初めてじゃない。レーガンの二度目の選挙のとき(1984)もモラルがトップだった。

■「ブッシュが再選したらアメリカを出て行く」という民主党支持者は、アメリカの民主主義を信じていないということだよ。1990年代、共和党支持者の一部はクリントンのことが大嫌いだったけど、彼らの口から「アメリカを出て行く」というセリフは聞いたことがない。また、都市部の民主党支持者は「田舎の人はバカだ」って言うけれど、それは都会人の思い上がりだよ。僕は毎晩トークラジオ(聴取者参加型ラジオ番組)を聴いていて、非都市部に住む農民やブルーワーカーの人たちの意見をたくさん聴いているけれど、彼らは決して単なるバカや狂信者じゃないし、時として都会で働く大卒の人より遥かに思慮深い発言をする。一方的に見下したりするのは危険だよ。
| 2004大統領選挙 | 16:30 | comments(7) | trackbacks(4) |
大統領選挙
CNNの中継を見ていると、接戦は接戦なんだけど、やっぱりブッシュが勝ちそう。選挙直前の数日間、ブッシュ陣営はテロリストを狼に見立てた恐怖訴求CMとあわせて、ブッシュのテロ撲滅演説とアメリカ国旗映像を感動的な音楽で盛り上げる『アルマゲドン』みたいなCMをオンエアしていて、まあキャンペーン合戦はブッシュ陣営の作戦勝ちという印象。あれはアメリカ人に効くと思った。ケリー陣営の広告も、最終的にはもっとポジティブなメッセージを残すべきだった。
| 2004大統領選挙 | 16:52 | comments(4) | trackbacks(0) |
大統領ディベート<三回目>
三回目のディベートはケリーの「チェイニーの娘さんはレズですが」発言が面白過ぎて、肝心の政策論争が記憶に残っていない。

結局今年の大統領ディベートは一回目の出来が全てだった。これでケリーが当選したら「最初のディベートで圧勝して流れを変えたのが勝因」と言われるだろうし、ブッシュが勝てば「最初のディベートで大敗したにもかかわらず勝てた」と言われるはず。それぐらい一回目のディベートはインパクトがあった。

最近の世論調査はブッシュ僅かに不利という結果になるけれど、ネオコン先生は「選挙当日までの2週間で、世論はいくらでも変わるよ」と妙に冷静で、ちょっと不気味。

| 2004大統領選挙 | 13:48 | comments(4) | trackbacks(1) |
ケリーは戦場に行った
フリーのリアル戦争ゲーム『KUMA WAR』が、ケリーのベトナム戦争時のミッションを再現。今日CNNで紹介されていた。

優柔不断でキャラが弱いとされていたケリーも、過去2回のディベートを通して完全に「論理的で力強いリーダー」としてキャラ立ちした。明日の3回目のディベートはテーマが税制や医療問題といった国内問題に絞られているので、ケリー優位は動かない(もともと国内政策は伝統的に民主党が強いとされている)。

これに焦ったのか、共和党の息のかかったシンクレアという放送局が、大統領選の行われる前日にケリーのベトナム戦争時の転向を糾弾する「ドキュメンタリー」を全米でオンエアすることを発表。選挙時にこうしたプロパガンダを無料で放映するのが違憲か合憲かで議論になっている。ちなみに『華氏911』はペイパーヴュー(有料)でテレビ放映されるとのこと。

こんな感じで大統領選の終盤戦はまさにベトナム戦争のような泥沼状態に突入中。

| 2004大統領選挙 | 15:34 | comments(0) | trackbacks(1) |
2004大統領選挙ディベート ラウンド2
ネオコン先生の予想通り、ブッシュ大健闘。側近たちが相当準備してあげたんだろうな。一回目のディベートよりもちゃんと両者がかみ合っていた。いまのところ評論家たちは「引き分け」と判断しているみたいだけど、挑戦者のケリーにとって引き分けは負けに等しい。

ケリーが指摘するように、ブッシュ陣営はイラク戦争の意義をすり替えた。大量破壊兵器も無かった。それはもう分かった。その上で、始めてしまった戦争をどう終わらせるか。その政策がケリー陣営はやっぱり弱い。彼が本当に仏独露を説得できるかどうか分からないし、百歩譲って仏独露を味方につけることが出来ても軍隊が増えるだけで、テロを根本的に解決することにはならない。ビン・ラディン捜索もイラク警察の教育も既にブッシュ陣営がやっている(はず)。つまりどちらが大統領になっても戦争とテロはたぶん当分終わらない。

だとしたら、戦争が続くと仮定した上で、どちらが大統領になったほうが日本にとってマシなのか。外交だけで判断すれば、いまのところブッシュなのかな。ケリーが当選した場合、米は仏独露重視の外交になって、これまで、そしてこれからの日本のイラク戦争貢献が無視されかねない。北朝鮮や中国と頭上外交されて、日本のアジアでの地位も下がる。いいことはあまりないような気がする。

日本にいるときはブッシュ批判にばかり接していたし、僕もブッシュは嫌いだったんだけど、冷静に両者を比較するとケリーを応援する気にもなれないんだよね。

アメリカ人がブッシュを支持する背景をまとめた資料を見つけたので、参考までに↓。

https://webspace.utexas.edu/tm0812/presen100104.pdf
テキサス政治学留学生活より)
| 2004大統領選挙 | 13:09 | comments(3) | trackbacks(0) |
華氏911化するケリー陣営
昨日のニューヨーク・タイムズ紙によると、ケリー陣営はブッシュ大統領とサウジアラビア王族の癒着を糾弾する広告キャンペーンを今週末から開始するとのこと。ブッシュとサウジ王族が仲良く握手している写真にサウジ出身の9.11ハイジャック犯たちの顔写真がインポーズする、という内容のCMになるらしい。先週のディベートといい、ケリーは遅まきながら映画『華氏911』文脈で戦うのが有効と判断したみたいだ。

でもこれ、映画ではなく大統領候補からのメッセージとなると意味合いは違ってくる。今回の広告企画に対して当然ながら米のサウジ大使館はカンカンらしい。国際問題に発展するのは間違いないし、もしケリーが大統領になった場合、アメリカとサウジの関係は保阪尚輝と布袋寅泰の関係よりも悪くなる。それで本当にアメリカの国益に適うのかどうか。サウジからテロへの支援金が増えたりして。

映画のDVD発売とタイミングも近いので結構な反響を呼ぶと思うけど、このキャンペーンに対してブッシュ陣営がどう出るか。アメリカの大統領選はプロレスみたいで面白い。もうWWEそのものだね。

| 2004大統領選挙 | 22:05 | comments(0) | trackbacks(1) |
付け焼刃ネオコン考
昨日のディベートは、ディベートとして見ればケリーの圧勝ですよね、とうっかりネオコン先生に言ってしまったところ、延々2時間にわたって反論を聞かされるはめに。↓みたいな感じで。

・米単独ではイラク戦争を終わらせられない、同盟国(この場合は独仏および国連か)と協調して(増兵して)早期解決を図る、とケリーは言うけれど、自ら「間違った戦争」と認めるならそんな戦争に誰が兵士を貸し出すというのか。絵空事もいい加減にしろ。

・北朝鮮と二国間交渉をやると言うけれど、クリントンがそれをやって失敗して実効性が無いことが証明されているのに、なぜ今更そんなことがいえるのか。

・bunker-busting nuclear weapons は、地下シェルターに逃げようとしているキム・ジョンイルを成敗するために開発している(!)ので、北朝鮮の核拡散を防ぐためにアメリカは核開発を止めてはいけない。

・ブッシュはもともと壇上ディベートは得意ではない。8日に実施される二回目のディベートは聴衆を交えて行われる形になるので、ブッシュが得意な観衆引き込み型スピーチが出来る。

・夜9時から始まる、という時間帯もブッシュにとって不利だった。ブッシュは9時以降は眠たくなってしまうという弱点がある。二回目のディベートは開催地の時差の関係で早めに始まるので、ブッシュも元気だろう。

・2000年のディベートでもブッシュはゴアに実質負けていた。でもインテリ然としたゴアのディベート時の態度が人を見下しているように感じられて、それがマスコミで悪い意味で話題になり、結局僅差でブッシュが逃げ切った。ディベートに強い(インテリである)ということは、選挙においては最終的に必ずしも優位性にはならない。特に南部では。


北朝鮮に核を落とす気かよ、と本気で驚いたけど、まあ言っていることには一理ある。ケリーの提言は明解だけど実現性・実効性が不明なものも多い。良いディベーターが良い政治家であるとは限らない。しかも最近はケリーの顔をみるとバケモノアゴ男というフレーズが思い浮かぶようになってしまって困っている。それは政治と関係ないか。ようはブッシュが異常にディベート下手なので議論が深まらないのが問題なんだな。このままだとブッシュになってもケリーになってもアジアが不安定になるのは避けられないっぽい。もっとマシな候補者はいなかったのかね。
| 2004大統領選挙 | 13:44 | comments(6) | trackbacks(2) |
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